陰陽五行のについて

東洋医学では、人間のからだは自然界と密接な関係があるとされています。

惑星が太陽を中心に相互に影響しながら回っている如く、人間の身体も頭の先からつま先まで、それぞれが独立した器官ではなく、互いに関係し合い、ある種の法則の下にバランスを保っています。

陰陽の考え方もその一つです。

人間は男が陽、女が陰、水死体が浮かぶ時は、男はうつ伏せに女は仰向けになった状態になります。

このようにすべてのものに陰陽が分けられていますが、陽が良くて陰が悪いという絶対的なものではなく、陰は内にあって陽により守られ、陽は外にあり陰に左右されるというように、相互のバランスを保ち順調に行きます。

陰の気は下へ向かい、下に行きつけば上に昇る。反対に陽の気は上へ昇り、息付けば下へ降りる。雨は、天から降り地上へ落ち、落ちた水は水蒸気になって天に昇る。陰陽の交流が上手くいってこそ自然は生命を与えられます。

体については、頭は陽で足は陰ですが、頭脳の命令を受けなければ手足は動かず、また手足に伝えられた感覚は脳に正しく伝わらなければ、健康は害されます。

血液が上下、内外の陰陽を隈なくめぐり、全身にエネルギーを運ばないと、手足が冷たいのに顔が火照ったり、全体のバランスが崩れ病気になります。

この陰と陽の交流は「気」によって行われます。「病気」とは「気」の交流がうまくいかないから病むと言われています。陰陽を平衡させながらより高いレベルに向上させていくというのが健康の基本です。

足を揉めば病気が治るのも、からだの末梢神経を刺激し血液循環をよくし、各器官を正常に働かせる、陽を刺激し陰の機能を発揮させるという、誰しもが備えている人間本来の自然治癒力の原理にかなったものです。

 

五行の法則と体の循環

古くから中国の賢人は、宇宙間の色々な現象を5種類に分けて「五行の運行説」を説いています。

五とは木、火、土、金、水のことで、行とは運行をさします。

潤って下に行くのを水、燃えて上に立ち上るのを火、曲げるとすぐ戻るは木に属し、伸べて革に従うのは金で、土は作物を育てる、で五行になりますが、その5つの物象が相生(あい助ける)、相剋(互いに争う)しながら万物が形を変えて休むことなく、永久に循環していくとするのが五行の運行説です。

 

五行の法則が支配する臓器

木、火、土、金、水、の五行は、人間の臓器の働きを考えるうえで大切な法則です。

肝臓・胆嚢は「木」に属し、心臓・小腸は「火」、脾臓・胃は「土」、肺と大腸は「金」、そして腎臓・膀胱は「水」に属しています。

相生、相剋の関係イラスト

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