【玄米酵素の基礎知識22】腎臓
腎臓の主な働き
1.老廃物の排泄
腎臓は血液を濾過し、老廃物や塩分を尿として体外へ追い出してくれます。また、体に必要なものは再吸収し、体内に留める働きをします。腎臓の働きが悪くなると尿が出なくなり、老廃物などが体に蓄積されて尿毒症になります。
2.血圧の調節
腎臓は、塩分と水分の排出量をコントロールすることによって血圧を調整しています。血圧が高いときは、塩分と水分の排出量を増加させることで血圧を下げ、血圧が低いときは、塩分と水分の排出量を減少させることで血圧を上げます。
また、腎臓は血圧を維持するレニンというホルモンを分泌し、血圧が低いときに血圧を上げます。腎臓と血圧は密接に関係し、腎臓の働きの低下によって高血圧になることもあります。
また、高血圧症は腎臓に負担をかけ、腎臓の働きを悪化させることもあります。
3.血圧をつくる司令官
血液(赤血球)は骨髄の中にある細胞が、腎臓から出るホルモン(エリスロポエチン)の刺激を受けてつくられます。腎臓の働きが悪くなると、このホルモンが出て来なくなってしまうため、血液が十分つくられず貧血になることがあります。
4.体液量・イオンバランスを調節する
腎臓は、体内の体液量やイオンバランスを調節し、体に必要なミネラルを体内に取り込む役割も担っています。腎臓が悪くなると体液量の調整がうまくいかないため、体のむくみにつながります。また、イオンバランスがくずれると、疲れやめまいなど、体にさまざまな不調が現れることがあります。
5.強い骨をつくる
骨の発育には複数の臓器が関わっています。その中でも腎臓は、カルシウムを体内に吸収させるのに必要な活性型ビタミンDをつくっています。腎臓の働きが悪くなると活性型ビタミンDが低下し、カルシウムが吸収されなくなって骨がよわくなるなどの症状が出てきます。
内臓はネットワークを組んでいるため、内臓の機能低下は全ての臓器に影響を及ぼします。その司令塔が腎臓です。腎臓が弱い人種と言われている日本人が、化学物質や塩分、炎症物質(AGEs)になりやすい糖質を摂り過ぎると、腎臓を悪化させてしまうため、あらゆる生活習慣病を引き起こしてしまいます。
腎臓予防のために、過剰な塩分、糖分、化学物質を促す食物繊維をとり、代謝を促すビタミン、ミネラルを豊富に含む玄米ご飯を主食にし、日本人が伝統的に食べてきた(適応食、身土不二、一物全体食)に則った食生活を実践しましょう。
玄米酵素 販売店用情報誌
さざ波 NO.195
平成30年10月号
〔執筆〕
玄米酵素 主幹 栄養管理士
加藤初美
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